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小学校のクラスで私の隣の席だったユイちゃんは、毎日給食を何杯もおかわりしていました。それなのに彼女はとても痩せていて、クラスの男子からは「あんなに食べるのにお前ガリだな」とからかわれることもありました。
気になった私が「どうしてそんなに食べるの?」と聞いてみると、ユイちゃんはうつむきながらこうつぶやきました。
「朝と夜、あまり食べられなくて……。今日もお母さんは仕事だから、夕食はパンだけだろうな……」
その日、家に帰ってから母にユイちゃんの話をすると、母はすぐにユイちゃんのお母さんに連絡を取ってくれました。ユイちゃんのお母さんは、「お金がなくてパート三昧で、日々の生活で手一杯なんです」と事情を話してくれたそうです。
翌日、母はたくさん唐揚げを作ってタッパーに詰め、「これ、家で食べてってユイちゃんに渡して」と私に託しました。学校でユイちゃんに渡すと、彼女は「えっ、ありがとう!私、唐揚げ大好きなの……」と、ポロポロと涙を流しながら受け取ってくれました。
その次の日、ユイちゃんとお母さんが揃って我が家にやってきました。ユイちゃんは「美味しい唐揚げありがとう!」と満面の笑みで空のタッパーを返してくれました。ユイちゃんのお母さんは「お手数をおかけして本当にすみません」と恐縮していましたが、私の母は笑顔でこう答えました。
「好きでやっていることですから気にしないでください。実は私も、子供の頃は貧乏でお腹を空かせていたんです。だから、子供にはお腹いっぱい食べさせてあげたくて」
そう言って母は、また新しいおかずを詰めたタッパーを渡し、「これからも作りますからね」と優しく微笑みました。
それから1年が経った頃、再びユイちゃんと彼女のお母さんが我が家を訪ねてきました。
「正社員になって収入が安定したので、もうおかずを作っていただかなくても大丈夫です。本当にありがとうございました」
ユイちゃんのお母さんはそう報告し、これまでのおかず代を包んで渡そうとしました。しかし母は、「そのお金はユイちゃんのために使ってあげてください」と決して受け取りませんでした。
すると、ユイちゃんが「じゃ、じゃあこれ食べて!おばちゃんの真似して作ってみたの!」と、唐揚げがいっぱい詰まったタッパーを差し出してくれたのです。
その日の晩、もらった唐揚げを家族みんなで食べました。母は「すごく美味しいわ」と目を細め、本当に嬉しそうにその唐揚げを頬張っていました